逗子フェアトレード映画祭のゲストトークに、名古屋から「名古屋をフェアトレードタウンにしよう会(なふたうん)」の土井ゆき子さんがいらしてくださいました。


「フェアトレードタウンになることが目的ではなく、ゆっくりじっくりフェアトレードへの理解を深めていくこと。本当に地域がつながっていけるような取り組みをしていかなければならないし、そのためには若者や町の人々、そして行政を巻き込むことも大事」。

こう語られる土井さんは、1996年に風’s(ふ~ず)というフェアトレードショップを立ち上げました。
それから15年。
ショップを経営を通じて、実際それで何かが変わったという感覚はなかったそうです。

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「フェアトレードタウンは一日で出来上がるのではない」と語られる土井さん

数年前にフェアトレードタウンの存在を知った時も、「自分にはタウン化させる力なんてない」と、はなから自分には届かない「まち」と決めていたそうです。

そんな時に、名古屋でCOP10(国連地球生きもの会議)が開催されました。
「みんなで名古屋をフェアトレードタウンしたいと手を挙げよう」という呼びかけに、「手を挙げることなら私もできる」と考え、わぁ~とみんなと手を挙げたことがきっかけで、本当にフェアトレードタウン化に向けて動こうと気持ちが自然に芽生えていったのだそうです。


「私たちは名古屋をフェアトレードタウンにしようと様々な取り組みを現在行っていますが、●●はできないとフタをしてしまっているのは、自分自身です。心のフタを開けて、ぜひフェアトレードタウンに向けて一緒に動き出しましょう」と逗子にエールを送ってくださいました。

ありがとうございました。


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小野寺愛さん(左)と藤岡亜美さん(右)が、「友産友消」について、ご自身の生活などについても触れながら、お話くださいました。
「私たちは、地産地消に代わって新しいテーマを提案します。それは、友産友消です。顔のみえる関係で、友だちが作ったものを友だちが消費するというコンセプトです」と小野寺愛さんと藤岡亜美さんから聞いたとき、頭をガーンと殴られたような衝撃を受けました。

友産友消は、まさにフェアトレードタウンの根幹を担い、欠かせないキーワードと思ったからです。
小野寺さんは、ピースボードで10年以上に渡りご活躍されており、船上で平和について考える様々なワークショップを手掛けてきました。
しかしいくら平和構築の現場で活躍されている方の話を聞いても、世界中を回っても世界は平和にならず憤っていたときに母になります。
「もともと平和のうちに生きている子供たちに教育をすることで平和構築を目指そうと思い、現在は親子で船に乗るプログラムを作っています」。
また藤岡亜美さんは、「グローバル化による命の犠牲をこれ以上ふやしたくありません。経済発展ではなく、森を守ることを選択した先住民と出会ったことがきっかけで、私はナマケモノ倶楽部を始めました」と言います。

3.11後に東京から九州に移り住みまれた藤岡さん。
「私は森林農法をする農民とつながっていますが、映画『モンサント』に出てくるラウンドアップは九州で販売されていて、それに反対すると周囲の農家から排除されるという映画の中の現実を目の当たりにし、心をいためています」。
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たくさんの方がお越しくださり、会場は満席になりました
お二人が懸念されているのは、「3.11後、良くも悪くも食についての関心が高まりましたが、それと同時に、その関心は自分の食卓だけに集中してないだろうか」ということ。
世界の誰もが安心して食べられるように、しかも持続可能な農法で壊れた食のシステムを直したいと強く願う二人が提唱していることは、

●残さない
●旬のものを食べよう
●肉を減らしてみよう

などです。
そうした生活目標の中に「友産友消」を大きく掲げます。

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白身魚との相性が抜群のハーブソルト
「日本で自給率あげるのはきついし、地産地消は都市にいたら厳しい。だから友産友消。友だちが作ったものを友だちが使うシステムは、自然にお互いが手をつなげます」と言いながら藤岡さんがリュックの中から出してきたものは水菜。

「これは、私が今朝方知り合いからもらってきたものです。安心して食べることができます。全てのものを友産友消にしようというのではなく、あ、今日の食卓に並んでいるのは○○さんからいただいたものだね、というふうに少しずつ友産友消率を家の中に増やしていくことが大事です」と締めくくられた。

友産友消、私もさっそく藤岡さんが持参してくださったハーブソルトを350円で購入させてもらいました。
ありがとうございました。


ナオちゃんに今年も素敵なフラワーブリザードのリースを作っていただきました。

昨年はシンプルなものでお願いしたのですが、今年は甘すぎない甘さでリクエスト。

可愛らしいリースの到着に、心ウキウキ♪

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友達が作ったものを友達が消費する、友産友消。
まだまだ続きます♪
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11月上旬、ノーベル平和章の賞金を紛争や戦争で傷ついた子どもたちのために役立てることが発表される中、パレスチナとイスラエルでの戦闘が激しくなっている様子が同時に伝えられました。


究極的には、何かで得たお金をそんな活動に注ぎ込まなくてもいい世界が構築されることを誰しもが望んでいるはず。
なのに現実は真逆で、今回のケースで言うならば、今なお終わりを見せないイスラエル-パレスチナ問題の深さに私は苛立ちを隠せませんでした。

抑圧と武力闘争の中で育つ子どもたちに、「自由」であることの素晴らしさを学ぶ機会を提供できない大人の責任は大きいと、悔しさすら覚えます。

政治的な解決ができないのなら、市民レベルで解決できないのか。
対話による和解と友情による協力体制をひくことはできないのか。
戦いか、祈りか、対話か、国際協力か、それともまったく新しいビジネスか。

いずれにしても、関心の有無に関わらず、この苦しい状況を止められない…。
そんな思いを悶々と抱いていた時に、横浜の関内にあるフューチャーセンターで開催されたカナン・フェアトレード(Canaan Fair Trade)のお話を、代表のナセル氏よりを伺う機会を得ました。


ナセル氏は、生活に関わる全てにおいて制限をかけられ、抑圧されているパレスチナの人々を、「政治的には希望は全く見えませんが、私たちが抱えている問題をオリーブのフェアトレードプロジェクトを通じて解決していきたい」と語ります。


【現状】

パレスチナは移動の制限があるため、土地へのアクセスが非常に困難であると同時に、水へのアクセスも同じように制限がかかっており、十分な水を畑に使用することができません。
こっそりと夜に井戸を掘ったことがイスラエル側に知られると、その井戸はコンクリートで埋め立てられます。
また何十年もかけて大切に育てられたオリーブの木は、これまでに約100万本がイスラエルによって根こそぎ伐採されました。オリーブの実が収穫できるようになるには、50年という歳月が必要とされています。

このような抑圧による経済損失は、年間160億円ともいわれています。



【カナン・フェアトレードの取り組み】

***取引価格***

現在、約2000の小規模農園主と取引を行い(うちアクティブに活動しているのは1700)、さらに1200の農園が、オーガニック認証やフェアトレード認証を正式に受けています。
これにより、かつては1kgあたり2ドルだったオリーブは、現在5.5ドル~5.7ドルという値段で取引を行っています。


***高品質のオリーブと生産者を育てる***

高品質のオリーブを育てるために、生産者への教育やワークショップを展開し、ソーシャルビジネスを行っていくための気概を養えるようなシステムを構築。

国際インターンシップを実施することで世界中の学生が研修に参加。お互いの交流を深めることで、閉ざされた世界を開放しています。

マイクロクレジットを導入することで、女性の起業自立支援も行ったり、得た利益で奨学金制度を導入するなど様々な取り組みを実施ししています。


***輸出先***

現在、アメリカやカナダ、それにヨーロッパを中心とした15か国に輸出しています。
日本でいうコープのような存在が購入してくれるほか、オーガニック専門店でも取り扱っています。
日本では「わかちあいプロジェクト」で、購入することができます。


***特徴***

一つの生産者が小さな存在である場合は、情報へのアクセスが限られていたり、資金面の問題だったりと、作り手さんが不利な立場に立たされることが多いのが実情です。
カナン・フェアトレードはこれらの小さな生産者をネットワーク化させることで、現在大きな市場に打って出ています。
「どんなに高品質のオリーブを生産しても、少量だと意味がない。同じクオリティのものをみんなでつくり、それを売ることができればいい価格になる。一つひとつの力は小さくでもいい。そのおかげで、今は農民が希望を取り戻し、一人ではないと感じてくれている」とナセル氏は成果を語ってくださいました。


このように、カナン・フェアトレードは、農業者から消費者まで、生産と貿易のプロセスのすべてにおいて、異なった宗教間での宗派を超えた文化、民族間交流を促進し、それぞれが適正な賃金や利益を得て、一つのコミュニティを築きあげられるように願っています。

詳細は、こちら。 www.canaanfairtrade.com




ナセル氏から伺ったお話を、私の中でただの「資料」とさせないためにも、「フェアトレードをやり続けよう」と心新たにさせられました。

フェアトレード商品には、ひとつひとつの物語があります。
その思いを共有できるのは、やはり友情と協力をもとにパートナーシップを築いているからこそだと信じています。その意味で、「友産友消」というコンセプトもあわせて展開中です。

先日起きたバングラディッシュの火災についても後日記載する予定ですが、一日も早く世界が平和になることをねがってやみません。
そしてフェアトレードが、その一端を担っていくツールとして人々に認知されていきますように。